楽しく英語を勉強する方法を探していますか?
この記事では、村上春樹小説『海辺のカフカ』とその英訳版『Kafka on the shore』の読みくらべをしながら、英語表現を学びます。
村上春樹作品を読んだことのある方も、そうでない方も、文学を楽しみながら一緒に英語を学んでいきましょう。
★【村上春樹小説『海辺のカフカ』英語版を読む】第33回目の今日は、前回の続き、第一章の続きから。
前回の第32回目はこちら⬇︎
【たのしく英語勉強】村上春樹 小説『海辺のカフカ』英語版を読む【32】
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【たのしく英語勉強】村上春樹小説『海辺のカフカ』英語版を読む【33】
I’m stuck with my father’s long, thick eyebrows and deep lines between them.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
どれだけ強く望んでも、父親から受け継いだとしか思えない二本の濃い長い眉と、そのあいだに寄った深いしわをひきむしってしまうことはできない。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:アイム スタック ウィズ マイ ファザーズ ロング セィック アイブロウズ アンド ディープ ラインズ ビトウィーン ゼム )
(直訳:父親の長く濃い眉毛とその間の深いしわは僕にくっついて離れない)
★ stuck:stick の過去分詞、留めた、刺した
★ stick with:くっついて離れない、手放さない、行き詰らせる、押し付ける
★ long:長い
★ thick:厚い、濃い
★ eyebrow:眉毛
★ deep:深い
★ line:ひも、糸、線、しわ、行
★ between:…の間に
★ them:彼ら、それら
I could probably (中略) him if I wanted to ━ I’m sure strong enough ━ and I can erase my mother from my memory.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
そうしようと思えば父親を(中略)ことはできる (現在の僕の力をもってすれば決してむずかしいことじゃない)。母親を記憶から(中略)することもできる。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
※(中略)は過激な表現。googleで表示できません。
(発音:アイ クドゥ プロバブリー キル ヒム イフ アイ ウォンテッド トゥ/ アイム シュア ストロング イナフ/ アンド アイ キャン イレイズ マイ マザー フロム マイ メモリー)
(直訳:もしそうしたかったら、たぶん彼を…すことはできるだろう、僕はそれに足るくらい強いのは確かだ、そして記憶から母親を消すこともできる)
★ could:…できるだろう
★ probably:たぶん
★ if:もし
★ want to:…したい
★ sure:確かに、きっと
★ strong:強い、頑丈な
★ enough:十分な、足る
★ erase:消す、削除する
★ from:…から
★ memory:記憶
But there’s no way to erase the DNA they passed down to me.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
でも僕の中にある彼らの遺伝子を追い払うことはできない。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:バット デアズ ノー ウェイ トゥ イレイズ ザ ディーエヌエー ゼイ パスドゥ ダウン トゥ ミー)
(直訳:でも彼らが僕に伝えたDNAを消すことはできない)
★ there’s no way to:…する方法がない、…できない、ありえない
★ DNA:ディーエヌエー、デオキシリボ核酸
★ pass down:伝える、譲る
If I wanted to drive that away I’d have to get rid of me.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
もしそれを追い払いたければ、僕自身を僕の中から追放するしかない。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:イフ アイ ウォンテッド トゥ ドラウヴ ザット アウェイ アイドゥ ハフ トゥ ゲット リッド オブ ミー)
(直訳:もしそれを追い払いたかったら僕は僕を処分しなければならないだろう)
★ drive away:打ち払う、追い払う、撃退する
★ I’d:I would の省略、…だろう
★ have to:…しなければならない
★ get rid of:取り除く、処分する、縁を切る
There’s an omen contained in that.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
そしてそこには予言がある。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:デアズ アン オーメン コンテインドゥ イン ザット)
(直訳:そこに含まれた予言がある)
★ there’s:…がある
★ omen:前兆、予知、お告げ
★ contain:含む、抑える
A mechanism buried inside of me.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
それは装置として僕の中に埋めこまれている。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:ア メカニズム ベリードゥ インサイド オブ ミー)
(直訳:僕の内側に埋められた装置)
★ mechanism:装置、機械仕掛け、仕組み、からくり
★ bury:埋葬する、忘れる、埋める、隠す
★ inside:内側、内部
A mechanism buried inside of you.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10)
それは装置として君の中に埋めこまれている。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:ア メカニズム ベリードゥ インサイド オブ ユー)
(直訳:君の内側に埋められた装置)
単語の意味は同上。
I switch off the light and leave the bathroom.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p11)
僕は明かりを消し、洗面所を出る。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p23)
(発音:アイ スウィッチ オフ ザ ライト アンド リーヴ ザ バスルーム)
(直訳:僕は明かりを消し、洗面所を出る)
★ switch off:スイッチで消す、話をやめさせる
★ light:光、明るさ、輝き
★ leave:去る、出る、やめる
★ bathroom:浴室、バスルーム、トイレ
以上、【たのしく英語勉強】村上春樹 小説『海辺のカフカ』英語版を読む【33】はここまで。
★ マーカーは覚えておくと使える英語表現です。
今回でてきた stick with は、文中のように受け身系(be stuck with)でもよく使われます。
・ I’m stuck with that idea. (僕はその考えに捕われている。)
・ He is stuck with trouble. (彼は問題に行き詰まっている。)
すこしずつわかる英語表現が増えると、本を読むのも楽しくなりますね ♪
お話は次回の【村上春樹英語版を読む34】に続きます。⬇︎
今日学習したパートはこちら⬇︎
訳なしで読んでみましょう。
I’m stuck with my father’s long, thick eyebrows and the deep lines between them. I could probably (中略) him if I wanted to ━ I’m sure strong enough ━ and I can erase my mother from my memory. But there’s no way to erase the DNA they passed down to me. If I wanted to drive that away I’d have to get rid of me.
There’s an omen contained in that. A mechanism buried inside of me.
A mechanism buried inside of you.
I switch off the light and leave the bathroom.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p10,11)
★ 分からなかった部分は、上に戻ってチェックしてみて下さいね♪
【村上春樹英語版を読む34】に続きます。
【たのしく英語勉強】村上春樹 小説『海辺のカフカ』英語版を読む【34】
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村上春樹の『海辺のカフカ』は世界中で読まれている小説です。
英語に翻訳された『Kafka on the Shore』はニューヨークタイムズ紙で年間のベストブック10冊に選ばれるなど、高い評価を受けています。