【原作漫画版】風の谷のナウシカの闇が深すぎた ① (あらすじ・魅力紹介)

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映画「風の谷のナウシカ」の原作漫画を知っていますか?

この原作漫画、国内だけでなく海外からもかなり高い評価をされている、名作中の名作なんです。

(海外のAmazon.comには約600件のレビューがあり、評価の平均は☆5点満点中4.9点…すごい!)

でも、実際に最後まで読んだことのある人は意外と少ないようです。

こんな傑作漫画を読まないなんて、本当にもったいない!

そこで今日は「風の谷のナウシカ」の原作漫画のご紹介をします。

ハッピーエンドな映画バージョンとはかなり違ったあらすじです。

この作品、すごく深いんです!…闇が

ネタバレを含みますので、知りたくない方は戻って下さいね。

風の谷のナウシカ【原作漫画】が深すぎた (あらすじ・魅力紹介)

マンガ版「風の谷のナウシカ」って?

宮崎駿によるSF・ファンタジー漫画です。

1982年から1994年の12年間にかけてアニメ情報誌に連載されていました。

コミックは全7巻あり、8カ国語に翻訳・出版され、海外でも高い評価を得ています。

映画「風の谷のナウシカ」が1984年に公開された時点では、原作漫画は2巻の途中までしか掲載されておらず、漫画のストーリーの大半は映画公開後に作られたものです。

そのため、この漫画は、映画に対する批判の声や、12年という時間に影響を受けて、映画とは異なる方向にストーリーを展開しています

この漫画が映画「風の谷のナウシカ」の「原作」であるのは間違いないのですが、その「原作」が映画に影響を受けて出来上がったというのは面白いですよね。

そして漫画では、映画のストーリーからは想像がつかないような、衝撃のラストをむかえることになります

 

漫画版「風の谷のナウシカ」の魅力って?

緻密に構成された世界観。

生に葛藤する登場人物たち。

ナウシカが選んだ衝撃のラスト。

映画では描ききれない、複雑に絡み合った世界と「生命とは何か」という重いテーマが、漫画版「風の谷のナウシカ」の魅力です。

※この記事はGoogle先生が定めるNGワードを避けるため、ちょっとまわりくどい表現を使う場合がありますが、あなたの察する力を信じて書いています。ごめんなさい。

魅力①  世界観


物語の舞台は、巨大産業文明が崩壊した後の世界。

生命体をも意のままに造りかえるほどの高度な技術をもった文明は崩壊し、それらの技術体系は失われてしまいました。

そして、残された地表は、有毒な瘴気を発する菌類の森(腐海)に覆われようとしています。

ナウシカたちは、この腐海の毒にのみこまれつつある世界で生きています。

この設定は映画でも同じですね。

漫画版では、映画では語られなかったストーリーがさらに展開していきます。

漫画版では、土鬼(ドルク)という部族が登場し、物語の要になります。

土鬼(ドルク)の聖都シュワには、崩壊した旧文明の「永遠の命を得る」技術が隠されているとされ、これを狙うトルメキア王が土鬼に戦争をしかけます。

トルメキアに対抗するため、土鬼は毒を発する菌や王蟲(オーム)を兵器として利用し、有限な国土を有毒な森へと沈めていきます。

有毒な菌により国土は汚染され、それにより土地を失った民は、新たな領土を求め、さらなる戦争を余儀なくされます。

ナウシカの物語は、このような負のループが渦巻く世界の中で繰り広げられていきます。

この作品の深さは、単にヒロインの物語をえがくのではなく、争いや世界の変化に巻き込まれていく多くの人々の生きる様子を細かく表現しているところにあります。

  • 戦争に乗じて進むトルメキアの王位継承争い
  • 国土を追われ、信じるべき新しい宗教と古き教えの間に揺れる土鬼の民
  • 人の争いに利用され、命を落とす王蟲や蟲たち
  • 無意味な戦争で失われる生命に心を痛め、「世界の秘密」を探すナウシカ
  • 土鬼の統治者、神聖皇帝の苦悩と過去
  • 繰り返される歴史…。

映画では語られなかった、王蟲とは何か、腐海とは何か、についても漫画版では明らかになります。

魅力②  登場人物

漫画版「風の谷のナウシカ」の登場人物はかなり深い。

映画では描ききれない、キャラクターの性格の多面性や、映画にはそもそも登場しない人物も沢山でてきます。

今回は、その中から一部をご紹介します。

※内容には一部個人の感想が含まれます。
※ナウシカへの愛からイラスト書いちゃいました。ご了承ください。

ナウシカ

風の谷の族長の娘。
生命を愛する心優しい少女。
戦争で犠牲になる自然や人々に心を痛め、世界を救うため旅に出る。
人や生物から愛され慕われる人物だが、母からは愛されず、父からは「男だったらよかった」と言われ育った過去を持つ。
10人いた兄と姉は、腐海の毒により、皆育たず命を落としている。
旅の途中、自分の無力さを悟り虚無に落ちるなど、映画では見られなかった心の葛藤や不安定さも持つ。
怒るとめっちゃこわい。

クシャナ

トルメキアの皇女。
優れた戦術能力を持ち、軍の最高指揮官として兵からの絶大な信頼と忠誠を得ている。
冷徹だが、部下を決して見捨てない、情に厚い一面もある。
トルメキア先王の血を引く唯一の子であるため、幼い時から常に命を狙われている。
漫画版では悪役ではなく、ヒロインのひとりとして描かれる。
ナウシカのことがめっちゃ好き。
なんだかんだ言って口癖は「クロトワ!」。

クロトワ

クシャナの部下で参謀。
元はトルメキア王からクシャナに送られた刺客であったが、任務を達成したところで自分が生き残れないことが明白だったため、クシャナに寝返る。
全身に重傷を負いながらも、持ち前の機転でクシャナの命を救ったりと、冷静で実はかなり頭のキレる人。
作中一のお茶目さん。
船の操縦めっちゃうまい。
なんだかんだ言ってクシャナが好き。
なんだかんだ言ってナウシカが好き。

皇弟ミラルパ

神聖皇帝で土鬼の実質的統治者。
超常の力を持ち、その力と宗教で土鬼をひとつに治める。
兄ナムリスによれば、百年前のミラルパはナウシカのように慈悲深い名君であった。
しかし、いつまでも愚かなままの土民を憎むようになり、恐怖政治で国を治めるに至ったという。
ナウシカが現れたことで、土民に神聖皇帝以前の古い宗教が戻ってしまう事を恐れ、ナウシカの命を狙う。
自身の命を落とした後もナウシカに付きまとったりと、執着がすごい。
やっぱり一国を治めるにはそれくらい徹底したしつこさがないとダメなのかなと思いました。
なんだかんだ最後はすごく幸せそうでよかったです。

皇兄ナムリス

神聖皇帝だが、弟のような超常の力を持たないため、弟の存命中は実権の無い状態にあった。
弟ミラルパの命と実権を奪いドヤ顔するも、ミラルパの霊からはガン無視されるお茶目さん。
「俺はもう生き飽きた」「何をやっても墓所の主のいうとおりにしかならん。」とニヒリストな発言をする。
生命のために命をかけて戦うナウシカを馬鹿にし、「全部しょってはいずりまわって世界を救ってみせろ!」と挑発する。
嫌な奴だが人間味があり、なんだかんだ個人的に一番共感できるキャラ。

漫画版では、この他にも多くの個性的なキャラクターが登場し、ナウシカの世界を構成しています。

魅力③  衝撃のラスト


漫画版ナウシカの魅力といえば、なんといっても衝撃のラスト

予想外の展開に、読んだ人なら誰もが驚くのではないでしょうか。

物語のはじめ読者は、心優しいナウシカに寄り添い、共感しながらストーリーを読み進めていきます。

「腐海はなんのために存在しているの?」

「なぜ罪のない人や王蟲たちが苦しまなくてはならないの?」

「世界とは何か。」

「生きるとは何か。」

戦争の中、精一杯できる限りの人と自然を守りながら、ナウシカはこの問いの答えを探します。

ナウシカは、人間のせいで、自然がお互いを傷付け滅ぼし合うことに心を痛め、これを止めようと必死になります。

しかし、自分には何もできないとわかり、絶望し虚無に落ちます。

ナウシカに新たな希望を与えたのは、虚無の世界での神聖皇帝の闇や森の人との出会いでした。

森全体がひとつの生命であるから、この世界では食べるのも食べられるのも同じであること。

闇は自分の一部であり、追い出すべき対象ではないこと。

汚染された世界が浄化に向かって進んでいること。

旅をとおして、ナウシカは苦しみや滅びも生命の一部であることを学び、希望を取り戻していきます。

そして、世界を救うため、争いの根元である聖都シュワへ向かいます。

そこでたどり着いた先には「世界の秘密」が隠されていました。

それを知ったナウシカの選んだ道とは….。

衝撃の結末が、ナウシカに共感しここまで読み進めた読者を突き放します。

原作漫画版「風の谷のナウシカ」は、今まで読んだどんな漫画よりも「深い」です。

長くなったので今回の紹介はここまで。

衝撃の結末のネタバレは、続きの記事「風の谷のナウシカの闇が深すぎた②」でどうぞ。

続き⓶⬇︎衝撃の結末のネタバレと解釈
windmill【原作漫画版】風の谷のナウシカの闇が深すぎた ② (結末・解釈・感想)

漫画版ナウシカは、映画ナウシカが好きな人、物事を深く考えるのが好きな人にぜひ読んでもらいたい作品です。

豪華装丁本欲しい….。

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