【なぜ?】あなたの写真うつりが悪い【科学的理由】擬似的空間無視とは

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「写真うつりが悪い」と感じたことはありませんか?

実はそれ、脳のバイアスが原因かも。

本記事では、「あなたの写真うつりが悪い理由」を【科学的に】解説します。

あわせて、写真うつりを良くする方法もご紹介します。

興味のある方は、ぜひ最後までお付き合いください。

【なぜ?】あなたの写真うつりが悪い【科学的理由】擬似的空間無視とは

【写真うつりが悪い科学的理由】:『擬似的空間無視』

擬似的空間無視

脳外科医
写真で思い通りの顔に写らないのは、『擬似的空間無視』が原因のひとつです。

これは簡単にいうと、人の脳は、左右平等にものごとを見ていないということです。

一般に、人は視野の左側にある映像を重要視すると言われています。

この、視野の左半分に注意をはらう脳の傾向のことを、『擬似的空間無視』といいます。

人は顔を見る時にも、無意識的に左側に注目しているのです。

そして、顔の左半分を見て、顔全体の印象を決めてしまっています。

つまり、「あなたの顔全体の印象=向かって左側の顔の印象」なのです。

では、それがどのように写真うつりに影響するのでしょうか?

順をおってみていきましょう。

擬似的空間無視 (Pseudoneglect)

視野の左半分に注意を払う傾向のこと。

右脳の方が左脳よりも映像処理が得意なためにおこる。

脳が支配する体側は左右交差するため、左側の視野で見たものが右脳にとどく。

参考文献⓵:自分では気づかない、ココロの盲点池谷裕二

参考文献⓶:単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)池谷裕二

鏡にうつった自分

鏡鏡にうつった自分を見る時、あなたが無意識に注目しているのは、うつった顔の左側半分です。

これは実際の自分の顔でも左側ですね。

写真にうつった自分を見るときには、これが逆になります。

写真にうつった自分を見るとき、あなたが無意識に注目しているのは左半分の顔で、これは実際の自分の顔の右半分にあたります。

人は顔の左側を見て顔全体の印象を決める傾向があるので、つぎのようなことが言えます。

鏡の自分=実際の顔の左半分が印象を決める

 写真の自分=実際の顔の右半分が印象を決める

写真の中の自分と、鏡の中の自分とでは、印象をつくっている顔のサイドがちがうのです。

人の顔は完全に左右対象ではありません。

ですから、注目しているサイドの違いによって、写真の自分と鏡の自分との間に印象の違いが出てしまいます。

この、写真の自分と鏡の自分との差が「あなたが写真うつりが悪い」と思う理由なのです。

ちなみに、他人から見られている自分は、写真の中の自分と同じです。

写真うつりを良くし、他人から魅力的な顔に見られたいなら、自分の顔の右半分に注意をむける必要があるということです。

しかし、鏡の前で身だしなみを整えるとき、わたしたちが無意識に注意をむけているのは、顔の左半分です。

鏡の前では、無意識的に左半分の顔が魅力的に見えるように表情をつくったり、髪を整えたり、化粧をしたりしているのです。

他人から見られているのは顔の右半分(他人から見た左半分)ですから、これは改善すべきポイントであるといえます。

ではどうすれば良いのでしょう?

その前に、ちょっと実験してみましょう。

どっちが魅力的?

下の2枚の絵の女性、直感でどちらが魅力的だと思いますか?

 A.
モナリザ スケッチ 反転

B.
モナリザ スケッチ

 

人の好みはそれぞれかもしれませんが、

A の方が、こうかくが上がっていて、少し若く見えませんか?

お気づきの通り、こちらは同じ絵を反転させたものです。

脳が左右平等に顔を見ているなら、反転させたところで、顔の印象は変わらないはずです。

でも実際は、視野の左半分を強く認識するために、左右反転させただけで印象が変わってしまうのです。

 

【写真うつりの悪さ】:改善するには?

左右対象の顔に近づける

では、写真うつりの悪さを改善するにはどうすれば良いでしょうか。

それには、左右対象の顔に近づけることが必要になります。

左右対象の顔に近づけることで、写真の自分と、反転した鏡の自分との印象の差を小さくすることができるからです。

自分の顔がどれくらい非対称なのかは、写真を使って簡単に調べることができます。

正面を向いた写真を用意し、顔の右半分を隠してみてください。

次に、顔の左半分だけを隠し、右を隠した時の顔と比べてみてください。

どうですか?顔の印象に違いはありましたか?

印象の違いが大きいほど、左右非対称であるということです。

次に、顔のパーツごとに違いを見比べていきましょう。

正面を向いた写真の顔の左右を見比べてみましょう。

眉毛の高さ

目のはれぼったさ

こうかくの高さ

 ほほのふくらみ方

これらに左右の違いはありませんか?

左右対象でない場合は、顔の筋肉の使い方にかたよりがあるのが原因かもしれません。

実際に鏡のまえでやってみましょう。

STEP.1
眉毛を片方ずづ動かしてみましょう
左右で動かしやすさに違いはありませんか?
STEP.2
左右の目でそれぞれウインクをしてみましょう
片目ずつ、パチパチと連続でやってみましょう。

ウインクのしやすさは同じですか?

STEP.3
自然にほほえんだ顔を鏡で確認しましょう
左右のこうかくの高さは同じですか?
STEP.4
鏡のまえで自然に話してみましょう
話すとき左右のほほの筋肉を均等に使っていますか?
これらに左右の違いがある場合は、顔の筋肉をきたえることで、左右対象の顔に近づくことができます

ウインクが上手くいかない場合は、鏡のまえで練習する習慣をつけてみて下さい。

苦手な方の目を重点的に、パチパチと連続で20回続けてみましょう。

目元のエクササイズになります。

(これを習慣にし、2年間続けた結果、実際に一重まぶたが二重になりました。)

食事をする時や、話す時には、ふだん使っていない方のほほの筋肉を意識して使うようにしましょう。

右半分の顔に注意をむける

人は、鏡を見ていると、無意識に顔の左半分に注意がいってしまいます。

意識的に右半分の顔にも注意をむけるようにしましょう。

右側の顔を意識して、身だしなみを整えることを習慣化すれば、写真うつりや他人からの印象も変わるはずです。

 

以上、あなたの写真うつりが悪い【科学的理由】とその改善方法でした!

脳外科医このように、見える物の印象は脳のバイアスに左右されています。

顔の右側にも注意をむけ、ふだんから左右対象性を意識することで、写真うつりや他人からのあなたの印象は、かなり改善されるでしょう。

ぜひやってみて下さいね。

今回記事を書くにあたって、参考にした文献と、おすすめ本のリンクを下⬇︎にはっておきます。

参考にしていただけたら嬉しいです。

脳とはなにか?心とはなにか?考え方が変わる一冊⬇︎

単純な脳、複雑な「私」 (ブルーバックス)

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脳はこんなに悩ましい (新潮文庫)

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