楽しく英語を勉強する方法を探していますか?
この記事では、村上春樹小説『海辺のカフカ』とその英訳版『Kafka on the shore』の読みくらべをしながら、英語表現を学びます。
村上春樹作品を読んだことのある方も、そうでない方も、文学を楽しみながら一緒に英語を学んでいきましょう。
★【村上春樹小説『海辺のカフカ』英語版を読む】第4回目の今日は、前回の続き「カラスと呼ばれる少年」から。
前回の第3回目はこちら⬇︎
【たのしく英語勉強】村上春樹 小説『海辺のカフカ』英語版を読む【3】
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【たのしく英語勉強】村上春樹小説『海辺のカフカ』英語版を読む【4】
“I’ll think about that when the time comes,” I say.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p3)
「そのときはそのときで考える」と僕は言う。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:アイル テンク アバウト ザットゥ ウェン ザ タイム カムズ, アイ セイ)
(直訳:「それについてはその時が来たら考える」と僕は言う。)
☞ I’ll:I will の短縮、私は(未来に)〜する
☞ think:思う、考える
☞ about:〜について
☞ that:その、それ
☞ when:時、いつ
☞ time:時間、時
☞ come:来る、達する
☞ say:言う
“When the time comes,” Crow repeats, as if weighing these words in his hand.
I nod.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p3)
「そのときはそのときで考える」と少年は手のひらにのせて重みをはかるみたいに、僕の言葉をそのまま繰りかえす。
僕はうなずく。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:ウェン ザ タイム カムズ クロウ リピーツ アズ イフ ウェイイング ディーズ ワーズ イン ヒズ ハンド/ アイ ノッド)
(直訳:「そのときが来たら」カラスは繰り返す、まるで彼の手でこれらの言葉の重さをはかるかのように。僕はうなずく。)
☞ repeat:繰り返す
☞ as if:まるで〜かのように
☞ weighing:weigh の現在分詞、〜をはかりにかける
☞ these:これらの
☞ word:語、言葉
☞ in:〜で
☞ hand:手
“Like by getting a job or something?”
“Maybe,” I say.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p4)
「たとえば仕事をみつけるとか?」
「たぶんね」と僕は言う。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:ライク バイ ゲッティング ア ジョブ オア サムテング? メイビー アイ セイ)
(直訳:「たとえば仕事に就くとか何か?」「たぶん」僕は言う)
☞ like:たとえば〜のような、〜と同様な
☞ by:〜によって、〜で
☞ get a job:仕事に就く
☞ job:仕事、勤め口、役目
☞ or something:〜か何か
☞ maybe:たぶん
Crow shakes his head. “You know, you’ve got a lot to learn about the world.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p4)
カラスと呼ばれる少年は首を振る。「ねえ、君はもっと世間ってものを知らなくちゃいけないよ。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:クロウ シェイクス ヒズ ヘッド / ユー ノウ ユーヴ ゴット ア ロット トゥ ラーン アバウト ザ ワールド)
(直訳:カラスは首を横に振る。「ねえ、君は世間について学ぶべきたくさんのことをもっている。)
☞ shake:振る
☞ shake one’s head:頭を振る、首を横に振る
☞ you know:ねえ、だよね、知ってるでしょ
☞ you’ve:you have の短縮
☞ have got:もっている、しなければならない
☞ a lot:多い
☞ learn:学ぶ
☞ a lot to learn:学ぶべきたくさんのこと
☞ world:世界、世間
Listen ━ what kind of job could a fifteen-year-old kid get in some far-off place he’s never been to before?
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p4)
だってさ、15歳の子どもが遠くの知らない土地で、いったいどんな仕事を見つけられると思うんだい?
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:リッスン ワット カインド オブ ジョブ クドゥ ア フィフティーン イヤー オールド キッドゥ ゲットゥ イン サム ファーオフ プレイス ヒズ ネヴァー ビーン トゥ ビフォア)
(直訳:まあ聞きな、15歳の子供がとある遠くの今まで行ったことのない場所でどんな仕事に就ける?)
☞ listen:聞く、まあ聞きなさい
☞ what kind of:どういう、どんな
☞ could:can の過去形、できる可能性がある
☞ fifteen-year-old:15歳の
☞ kid:子供
☞ in:〜で
☞ some:とある、いくらかの
☞ far-off:はるかかなたの
☞ place:場所
☞ he’s:he has の短縮
☞ have been to:行ったことがある
☞ never:一度もない、決してない
☞ before:以前に、すでに
You haven’t even finished junior high. Who do you think’s going to hire you?”
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p4)
だいたい君はまだ義務教育だって終えていないんだぜ。誰がそんな人間を雇ってくれる?」
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:ユー ハヴントゥ イーヴン フィニッシュドゥ ジュニア ハイ / フー ドゥ ユー ティンクス ゴーイング トゥ ハイヤー ユー)
(君は中学校さえまだ終えていない。誰が君を雇うと思う?)
☞ haven’t + 過去分詞:まだ〜ない
☞ even:でさえ、ですら
☞ finish:終える
☞ junior high:中学校
☞ who:誰が
☞ do you think:〜だと思うの?
☞ think’s:think is の短縮
☞ is going to:つもり、〜予定
☞ hire:雇う
I blush a little. It doesn’t take much to make me blush.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p4)
僕は少し赤くなる。僕はすぐに赤くなる。
村上春樹 『海辺のカフカ』親潮社 (p7)
(発音:アイ ブラッシュ ア リトル / イット ダズントゥ テイク マッチ トゥ メイク ミー ブラッシュ)
(直訳:僕は少し赤くなる。僕を赤面させるのにはそれほど手はかからない。)
☞ blush:顔を赤らめる、赤くなる
☞ a little:すこし
☞ doesn’t:does not の短縮、〜しない
☞ take:とる
☞ much:多くの
☞ it doesn’t take much to:〜するのにそれほど手はかからない
☞ make 人 〜:人を〜させる
以上、【たのしく英語勉強】村上春樹小説『海辺のカフカ』英語版を読む【4】はここまで。
マーカーの英語表現は、覚えておくと便利な言い回しです。
今回文中で使われている make 人 〜 は、you make me smile 🙂 (君は私を笑顔にする) など、〜の部分を変えるだけで、様々な意味の文に使えます。
ひとつずつ知っている単語を増やしていくと、本を読むのが楽しくなりますよ♪
お話は次回の【村上春樹英語版を読む5】に続きます。⬇︎
今日学習したパートはこちら⬇︎
訳なしで読んでみましょう。
“I’ll think about that when the time comes,” I say.
“When the time comes,” Crow repeats, as if weighing these words in his hand.
I nod.
“Like by getting a job or something?”
Maybe,” I say.
Crow shakes his head. “You know, you’ve got a lot to learn about the world. Listen ━ what kind of job could a fifteen-year-old kid get in some far-off place he’s never been to before? You haven’t even finished junior high. Who do you think’s going to hire you?”
I blush a little. It doesn’t take much to make me blush.
Haruki Murakami 『Kafka on the Shore』Knopf Doubleday Publishing Group(p3.4)
分からなかった部分は、上に戻ってチェックしてみて下さいね♪
お話の続き【村上春樹小説英語版を読む5】はこちら⬇︎
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村上春樹の『海辺のカフカ』は世界中で読まれている小説です。
英語に翻訳された『Kafka on the Shore』はニューヨークタイムズ紙で年間のベストブック10冊に選ばれるなど、高い評価を受けています。